気温 30 度、ザリガニとのたたかい
毎月行っているピクニックディ。今月は多摩川台公園に行きました。この公園はかなり大きく、各所に古墳があり、古墳展示室もありま
す。その片隅に、暖かい季節になると、「ザリガニ」が釣れる池があります。今回はそこで釣りをしました。その日は 5 月にもかかわらず、気温が 30 度近くあり、ザリガニとっては活動しやすい気候です。そのため、池には目視で確認できるほど多くのザリガニがいました。
池に到着した子どもたちは、「釣ろうよ!早く釣ろう!」と前のめりの姿勢です。持ってきたタコ糸と、サキイカを片手に走り出します。「結べない!」という子に「おしえてあげるよ!」という子がおり、「こういうさりげない優しさがしびれるなぁ」と思いつつ、見守ります。「ありがとう!」とお礼をいい、子どもたちは糸を池に垂らし始めました。「ザリガニいないなぁ」となかなか見つけられない様子だったので、私が「ハスの葉の下や、暗いところに身を潜めているかもね?」と伝えると、積極的に水面ギリギリくらいまで顔を下げ、水中を観察しはじめます。「あ!いた!えび!いや、ザリガニ!」と嬉しそうに大きな声を出すと、「あ、逃げた!」と相手に警戒されてしまいました。「じゃあ、次は静かにしよう!」と反省して行動をあらためます。「いた!(静かな声)ここ・・・!ここ・・・!」すると、3人くらいが一斉に糸を垂らし始めました。サーっと逃げるザリガニ。「あー、みんなでやると逃げちゃうよ!次からはひとりずつね」と約束します。またしばらくしてザリガニをみつけると、1人が糸を垂らします。「いた・・・!これでゆっくりエサを近づけて・・・」みんなが息をのみます。「・・・食べてる!食べてる!どうすればいい?」「引き上げないと!」「え!どうやって」と軽くパニック状態。それでも、スッと糸を引き上げ、見事にザリガニをつかまえました!「こわいこわい!どこ持てばいいの?」「真ん中を持てば挟まれないよ!」と伝え、恐れている割にすんなりと掴めました。こうして時間は数時間あっという間に過ぎ、その間に別の遊びを提案する子はひとりもいませんでした。アドレナリン全開でかなり没頭していたのです。
生き物を捕まえる経験というのは、ゲーム性も強く、没頭しやすいものです。こうした遊びの中で、「実行→振り返り→改善」のプロセスを何度も踏みながら、子どもたちは自然に成長していきます。「次は魚釣りにいきたい!」という子も出てきたので、次は堤防釣りや川釣りに挑戦ということもあるかもしれません。釣り人と仲良くなっておこうと思います。